9月19日午前2時過ぎ。参議院本会議で与党らによる賛成多数により、安全保障関連法案が可決・成立いたしました。
衆参両院での審議時間は200時間を超えました。しかし、それぞれ111回、
合計222回も審議が中断し、答弁が二転三転、議論を重ねるほどに法案の矛盾が
明らかになりました。
法律が必要とされる理由について、総理は当初ホルムズ海峡の機雷掃海を
「具体例」として強調してきましたが、9月14日には「具体的に想定していない」
と述べるなど、立法の前提根底から揺らいでしまいました。
また、元内閣法制局長官・最高裁元長官や日弁連、多数の憲法学者らが憲法違反と断じれば、総理周辺から「法的根拠は関係ない」など立憲主義を否定するような意見が聞かれたのも前代未聞です。
参議院の安全保障関係の委員会採決においては、議事録に「議場騒然、聴取不能」と書いてあるのみで、採決されたとは分かりません。午後1時から開かれた委員会で鴻池委員長の不信任動議が否決された途端、突然与党議員が委員長席を取り囲み、野党議員が講義する中で採決が強行されました。
政府は「切れ目のない」といいますが、日本近海の領域警備についてグレーゾーン事態への対応が法案に盛り込まれていません。民主党は領域警備法をを提案してきましたが、審議がされないままになってしまいました。
報道各社の世論調査を見ても、国民の安全法案への理解は深まるどころか、日を追うごとに成立反対の声が高まり、今では約6割に達しています。また約8割の人たちが安倍政権は安保法案の説明を十分にしていないと答え、今国会での成立に反対しています。今まで政治に関心を持たなかった人も立ち上がり、法案に反対しています。こうした声に耳をかさない歴史的横暴は決して許されません。民主党は、他の野党とも共闘し、問責決議案や内閣不信任案を提出、国会のルールで許される範囲で闘ってまいりましたが、数が力の論理で与党に押し切られ、力不足が悔やまれてなりません。
参議院の修正で、法案の運用にあたっては国会の関与が強化されました。
憲法擁護義務を負う立法府の一員として、政府の更なる暴走は決して許しません。
今日から新たな気持ちで戦ってまいります。