8月4日の衆議院国土交通委員会、質疑報告の第6弾は小田急多摩線の延伸についてです。
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15年に一度の交通政策審議会の答申が出される年であることもあり、繰り返し取り上げさせていただいております。
前回の質疑では、太田大臣から地元の熱意は理解しているが検討の熟度と深度を高めてほしいという発言がありました。
7月27日には相模原市および東京都からのヒアリングを終えたこともあり、国交省として認識している課題を教えてほしいとお願いしたところ、「まちづくり等による需要の確保、採算性、事業費の負担のあり方、関係者の合意形成」が挙げられました。
これらをしっかりクリアしていくことが、実現に向けて求められています。
しかし、仮に答申で良い結果となっても、それはゴールではありません。
実際、国交省の答弁によれば、15年前の答申でA1ランク(目標年次までに開業するのが適当な路線)と位置付けられた24路線のうち4路線、A2ランク(目標年次までに整備着手することが適当である路線)の12路線中11路線が現在まで未着手とのこと。なお、小田急多摩線延伸はBランク(今後整備について検討すべき路線)で、12路線の全てが未着手。ちなみにこの年の答申は3ランクに分類されました。
A1だった京急久里浜線や横浜ブルーライン、川崎縦貫鉄道、千葉都市モノレールについては、整備費用の確保ができなかった、関係者の合意ができなかったというのが未着手の主たる理由だそうです。
大臣からも改めて、「地元から大変な熱意もあり、そして具体的に検討が進められていると承知をしている」「色々な課題が指摘されて項目が出ている。それらをクリアしていくことが重要である」と答弁がありました。
どんなまちづくりをして、需要をどう予想し、費用を確保していくか。誰がその負担をするのか、実現に向けては1つずつ確かにクリアしていかねばなりません。
市民の皆さんの広い理解を得るためにも、これらは必要なことです。小田急多摩線延伸についても引き続き追ってまいります。