もとむら賢太郎 公式ブログ もとむらの声

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耐震杭問題について

更新日時: 2015/12/30
カテゴリ:活動報告
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いよいよ今年も残すところあと2日となってまいりました。今年も一年、様々な方にお支えいただいたことに改めて感謝の念を感じずにはいられません。

さて、テレビでは年末特番が目白押しですが、今年の重大ニュースとして必ず取り上げられる問題のひとつに「横浜のマンション杭のデータ偽装」の問題があります。
僕もこの問題は、衆議院国土交通委員会の閉会中審査で取り上げましたが、旭化成建材の担当者の問題だという当初の報道とは違い、やはり業界全体の問題だと痛感しております。
今回の事案を受けて、コンクリートパイル建設技術協会が発表した会員企業の自主点検の結果をみれば、2,800件以上でデータ流用が確認されており、年間施工数が約8,000件であることからしても相当な数です

ただ、この自主点検は、良く報告をみると「施主からの要請があった」ために行ったところばかりです。
逆にいえば、会員企業でも施主からの要請がないという理由で点検を行っていないところも相当数あります。

そこで、大臣には自主点検だけではなく、国交省として点検を指示すべきだと指摘したのですが、「業界の実態把握ができたので不要」という旨の答弁でした。

また、業界の知人・友人の皆さんからご意見を伺ったところ、「地盤調査の在り方が問題」「戸建住宅には義務化されていないので、今後問題になるのでは」「国交省が地盤調査の在り方を示すべき」といったご意見がありましたので、石井大臣に問いましたが、「全ての建物に地盤調査を行う必要はない」との答弁でした。

くわえて、姉歯耐震偽装事件以来厳しくなっていた建築確認審査が、実は少しずつ緩められており、今は多少の変更なら現場で判断して良いようになっています。
現場の皆様からすると、この「軽微な変更」が拡大解釈されて、杭のデータ流用につながっているという指摘がありましたので、国交省にはしっかりと周知をすることを要請しました。

ちなみに、杭にも大きく2種類あり、そのうち既成杭に問題が生じやすいこともわかってきています。多少安く、工期が早いということもあるようですが、工期優先については建設業界全体の問題のひとつです。

マンションでも戸建でも、住まいを買うというのは一生の宝物を買うわけです。業界全体の問題が明らかになってきている以上、いつまでも自主性に任せるのではなく、国交省にはしっかりと監督官庁としての責任を果たしていただきたいと思います。

広報さがみはら県のたより